失敗することを前提にしなければ物作りはできない

自分でエラーに気づくために「失敗のしくみ」 - わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2010/01/post-69c3.html

失敗を許すことは強さの証 - keitraro news
http://d.hatena.ne.jp/keitaro2272/20100120/1263984398

Systemを構築するにあたって、どのlevelの工程にも言えることですが、それぞれの作業が失敗することを前提にしなければ、重大な過失を招きやすくなります。

Murphyの法則を持ち出さなくても、経験で分かることですが、失敗は何時も意外なところからやってきます。失敗する可能性のある物事は何時かは必ず失敗する運命にあります。(絶対という言葉は安易に使えませんが)失敗のしようがない作りになっているものは失敗しません。失敗するものは失敗します。

初めからそのような、失敗しない作りかたが分かれば誰も苦労はしません。人は失敗を繰り返しながら、徐々に失敗しない作りかたを習得していくものです。

つまり、物作りにおいて、失敗は必ずあるものだし、失敗してもそれを許容する態度でなければ、何も作れないということです。

失敗した後に次から失敗しないように注意するようになるのもいいですが、初めから失敗しにくいように作ることもできます。それには様々な手法があるでしょうが、根本的な思想としては、失敗することを前提に物を作るということです。

これは失敗しないだろうと思うような、細かい、単純なlevelの部品の1つ1つにおいて、失敗することを前提にして作ります。それについて失敗しているかどうかをcheckし、失敗すればそれを報告させるようにします。

そのようにして作った部品を組み立てていくと、単純なlevelにおける思わぬ失敗を逸早く発見することができ、作業を却って効率化させることができます。


これをもっと一般化させると、社会での生きかたにも応用できるでしょう。人や組織は自負心が強くなってくると段々と自分や自分たちが失敗することを許容できなくなってきますし、実際失敗してもそれを隠すようになってきます。そして、遂には二進も三進もいかなくなり、人や組織が崩壊してしまうこともあります。そうならないためにも、失敗することを前提に物事を進めていくべきでしょう。

失敗しない自分というimageを自他に認めさせたいという欲求は誰でもあるでしょうが、それは中々満たすことが難しい欲求です。Romaの格言にもあります。

ERRARE HVMANVM EST

誤ることは人間的である。

失敗するのが人間です。まずはそこから始めないと、何も生み出せないのではないでしょうか。