過激派シー・シェパード、豪でも反感高まる - YOMIURI ONLINE(読売新聞)

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先日の日本の調査捕鯨船とSea Shephardの高速艇が衝突した事件に対して豪州でも漸く冷静な意見が出てきたようです。

日本の調査捕鯨は国際条約的には合法なのですが、それにさえ強く反発するのはやはり鯨肉が牛肉や穀物と競合するからなのでしょうか。どのみち、天然のクジラやイルカを捕鯨するとなると、それは海洋資源の消費ですから、畜産業や農業と違って安定した資源供給源とはならないでしょうが。

 政府内には、主要貿易相手国である日本との関係悪化への懸念に加え、国際司法裁判所などに持ち込んでも「勝てる保証はない」(ギラード副首相)との計算があるようだ。豪州の主張は、自国が南極大陸の一部に領有権を持ち、その沖合は「排他的経済水域」(EEZ)にあたるため、「この海域での日本の捕鯨は違法」という論拠だ。

 だが、領有権が確定していない南極でEEZを主張するには無理があり、「国際法廷で南極領有が否定されれば、かえって国益を損なう」との懸念がうかがえる。ラッド政権は年内にも行われる総選挙をにらみ、世論と国益確保のはざまでジレンマに陥っている。

南極条約によって南極における各国の領土主権行使と請求権が凍結されたわけですが、領有権の主張までは凍結されていないので、このようなことを主張する人はいるのですね。領有権行使と請求権がなかったら、領有権を主張しても無意味だと思うのですが。国際司法裁判所に持ちこまないのも自信のなさの表れなのでしょうね。こういった声の大きい者が云々っていうのは、見てて醜いなあなどと思いますが、それだけでは生きていけないらしいですし、難しいなあなどと思う今日この頃です。