世界一を目指すべきところで目指さない、不可解な東証

まばたきより速く注文成立、東証システム刷新 - YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100103-OYT1T00536.htm

東証が新しい株式売買systemを4日から稼働させるようです。

 新システムの処理速度は注文1件あたり5ミリ秒(1ミリ秒は1000分の1秒)と、現行システムの400〜600倍となり、ニューヨーク証取(5ミリ秒)やロンドン証取(4ミリ秒)と肩を並べる。人間のまばたき(約0・1秒)より速く注文が成立することになる。

ここで不可解なのは、NYSELSEと肩を並べるという件です。これが分かりません。Systemというものはhardwareの制約などで、hardwareの進歩を勘案すると、後発のほうが性能が良いのが普通です。それなのに世界一でなく、世界2位も怪しいというこの状況はどういうことなのでしょうか。

 高速売買が可能になることで、コンピューターが自動的に大量発注する「アルゴリズム取引」の拡大も予想され、自動売買を積極的に活用するヘッジファンドなど海外の機関投資家の資金も呼び込めそうだ。市場には「東証への注文件数は爆発的に増える」(証券大手)との声も聞かれる。

HFTなどが当たり前になっている世界の市場において、systemの性能が世界一になることは大きなimpactになりえます。Super computerで世界一を目指すことも勿論大切ですが、それよりももっと経済に影響する、東証のsystemで一時的でも世界一を取ることのほうがよっぽど重要ではないでしょうか。