資質に欠ける首相、泡沫政党に振り回される国策

「夢想家」首相、普天間の迷走 - オブザーヴィング日本政治 - ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
http://newsweekjapan.jp/harris/2009/12/post-35.php

鳩山首相の夢想家ぶり、そして、連立政権の問題点について述べています。

 一連の騒動が浮き彫りにしたことの1つは、私が以前から指摘してきたように、鳩山にはやはりリーダーの適性が欠けているということだ。鳩山は、日本をどういう方向に導きたいかという理念はある程度持っているようだが、それを実現するための方策はほとんど持ち合わせていないように見える。

 私が思うに、鳩山は夢想家の側面が強過ぎて、戦略家としての資質が不足している。政権内に優れた戦略家がいればそれは大した問題でないが、誰がその役割を担うのかがまだ見えてこない。というより、その役割が務まる人材など果たしているのか。

概ね同感です。鳩山首相はその言動はどう見ても戦略家ではありませんし、友愛思想を掲げていることから、寧ろ戦略家であることを罪悪のように考えているのかもしれません。小沢氏などは戦略家的なところもあるように見えますが、日本を中国の属国にすること、日本で独裁政治を敷くことを目標としているようなので、戦略家としては方向性を間違っています。他の閣僚に戦略家となる人物もいません。

そもそも、1国の首相が脱税をして、それを知らなかったなどと他人事のように宣うことからおかしすぎます。そろそろ内閣総辞職衆議院解散総選挙を考えたほうがいいのではないでしょうか。

 一方、連立与党の中では、民主党社民党に対して強い立場に立つことになるかもしれない。確かに、社民党には連立離脱という強力な切り札がある。もし社民党が連立を解消すれば、鳩山政権は参議院少数与党に転落し、苦しい政権運営を強いられる。

 しかし、社民党がその切り札を切れるのは1度だけ。それに、政権基盤が弱まった鳩山政権が衆議院解散総選挙に追い込まれる事態になった場合に、社民党に選挙で勝算があるとは思えない。

 そもそも社民党にとって、連立を離脱することにどんなメリットがあるのか。

 現在、福島瑞穂党首が入閣しているおかげで、社民党は国政に対する一定の発言権を確保できている。連立を解消したり、閣外協力に転じたりすれば、影響力が弱まることは目に見えている(その悲哀は、自民党がいま味わっている)。連立与党内で社民党が大きな力を持っているように見えるかもしれないが、その立場は見掛けより弱い(その点では国民新党も同じだ)。

連立政権の問題もあります。社民党国民新党のような泡沫政党が国策を大きく左右し、国民の命運を大きく狂わせるようなことはあってはなりません。まるで悪夢です。衆議院はやはり小選挙区だけにするべきでしょう。