日本人は日本が「敗戦」したことを自覚するべき

ローカル化する日本〜日本が“アジアの辺境”になる日 - 時評コラム - nikkei BPnet 〈日経BPネット〉
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20091208/199855/

ぐうの音も出ないほどよく纏まっている記事でした。全ての日本人ははっきりと自覚する必要があります。日本が「敗戦」したことを。

何も兵器を使用して殺しあいをすることだけが戦争ではありません。経済戦争だって戦争です。負けた側の人間は実際に死ぬこともあります。

昨年の自殺は11年連続3万人超 自殺対策白書 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/body/091117/bdy0911171038004-n1.htm

娯楽に興じるのもいいですが、日本が負けたことをまず知って、受け入れなければなりません。敗因は以前の記事に書きました。

負けたからにはそれなりのdemeritがあるのが普通ですが、多くの日本人はそれに気づいていないからか、気づいているが、気づきたくないからか、そのdemeritを受け入れたがりません。増税され、福祉が削られるのが当然であるのに、そんな政策は取られないようです。

新規国債発行53兆円 財政悪化に拍車 - YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20091209-OYT8T00403.htm

 2009年度の新規国債発行額が過去最大の53・5兆円に膨らみ、63年ぶりに税収を上回る見通しとなった。

63年ぶりということは、1946年以来ということです。これからも日本が「敗戦」したことがよく分かります。

こんなgraphを見せられると、日本のこの15年の経済状況が如何に低調だったかを思い知らされます。翻って、米国は何だかんだ言って順調に成長してきたことがよく分かります。


 このように日本企業がグローバル化志向を強める一方で、近年の日本社会ではグローバル化に背を向け、日本の独自性に固執しようとするムードが高まっている。そして社会の内向き志向と企業の外向き志向による“又裂き化”の進行は、社会と企業の双方にとって、“望まざる結末”をもたらす可能性がある。それは企業に「日本取るか、世界を取るか」の選択を迫ることであり、多くの企業は日本を捨てて世界を取らざるを得ないであろう。

以前の記事でも触れましたが、日本は未だに島国根性を捨てきれずにいます。何事も世界のことなど度外視して、自分たちの間だけで通用したらよいなどと考えています。ですが、そんな態度はこれから通用しなくなるでしょう。

坂の上の雲』という結構金の掛かったdramaも放送されていますが、あれは明治維新からだいぶ時間が経って、これからさらに伸びていこうという時代を題材にしており、この小説が世に出た、欧米に追い付け追い越せの高度経済成長期に合致した内容でした。しかし、今の状況には合致していません。寧ろ今の状況に合致しているのは第二次大戦後を題材にしたdramaでしょう。戦後軍部は解体されましたが、今日この国を傾けさせた者たちは未だ生き長らえており、まだまだ大本営発表を続ける気満々のようです。

歴史的な失政を連発する鳩山内閣に対する支持率はなかなか下がりません。国民はそれでも鳩山内閣を支持しているようです。もう自棄糞なのでしょうか。正常な判断力を失ってしまっているのでしょうか。何とも残念なことです。