中国と北朝鮮が民主化しないかぎり東Asia共同体などありえない

【主張】EU新条約発効 価値観共有ゆえ妥協成立 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/091129/erp0911290238001-n1.htm

EUのLisboa条約発効と対比して、鳩山首相の東Asia共同体構想に対して苦言を呈しています。I.S.としては同感です。

 鳩山由紀夫首相は先にシンガポールで行った演説で、自らが掲げる「東アジア共同体」について、EUこそが「私の構想の原型」と述べた。しかし、この構想には無理がある。EU統合のプロセスをふり返ればそれがよくわかる。

 翻って「東アジア」はどうか。風土も文化も宗教も多様だ。経済発展の度合いでも大きな格差がある。中国が一党独裁国家であることを忘れてはならない。

 「友愛」という理想だけでは地域共同体は実現しない。リスボン条約の発効にあたり、この現実を鳩山首相に考えてもらいたい。

はっきり言ってしまえば、東Asiaでは時期尚早ということでしょう。人・物・金の自由な流れを重視するのなら、文化や宗教の差異はまだ解消可能でしょうが、政治体制の違いは決定的です。自由で公正な市場を維持するには自由主義的で民主的な政治体制が必要不可欠ですが、中国や北朝鮮にはそれがありません。これは致命的です。現状の東Asiaで共同体を構築するということは、東西冷戦時代の東西Europa全てを1つに纏めあげるようなものであって、不可能です。

東Asia共同体構想は、少なくとも中国と北朝鮮民主化してからでないと、全く以て現実性のないものでしかありません。