諦められない国、日本
人生は早めに諦めよう! - Chikirinの日記
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20091111
よく分かる記事ですし、納得できるところも多いですが、日本ではやはり難しいだろうなというのが率直な感想です。
日本は明治維新で明示的な階級をほぼ廃止しました*1し、高度経済成長期は一億総中流社会を目指してやってきたこともあり、階級や階層といった言葉から縁遠い社会になりました。
そのため、日本は強烈な学歴社会になりました。必死に努力しなければ地位が上がらないどころか下がってしまう、非常に忙しい社会になりました。しかも、safety netなんてないので、下なら下で気楽に生きるといったことができませんでした。誰だって、家庭を犠牲にして朝から深夜まで働いていました。
現在でもその傾向は続いています。と言うより、その傾向をさらに深めています。自己責任論が幅を利かせ、勝ち組負け組などという言葉も生まれてきました。貧乏なのは、地位が低いのは、努力が足らないせいだという論調が当然のように罷り通っています。
日本人は諦めたくないのではなく、諦められないのです。諦めたら、そこに待っているのは死か引き篭もりしかありません。諦めても社会は何もしてくれません。仕事もありません。
もしかしたら、階級があったり、階層が固定化していたりする国のほうが幸せかもしれません。下なら下で気楽に生きられたほうがいいのかもしれません。日本がそうなったほうがいいのか、それとも人間には自由、自らの可能性に賭ける権利が与えられたほうが幸せなのか、考えさせられます。